【完全ガイド】chromeの偽物をインストールしてしまった時の正しい対処法と復旧手順

「Chromeのアップデートだと思ったら、なんだか挙動がおかしい…」「広告が増えて検索が変になった…」そんなときは、偽物のChromeをインストールしてしまった可能性があります。

偽ChromeはあなたのPCやスマホに入り込み、個人情報を盗んだり、広告収益目的のサイトへ誘導する悪質なソフトです。

しかし、焦る必要はありません。

この記事では、インストール直後の初動対応から安全な削除手順、そして再発を防ぐための予防策まで、専門知識がなくてもできる対処法を完全解説。

実際に被害報告が増えている今、あなたの端末を守るための最短ルートを一緒に確認していきましょう。

目次

chromeの偽物をインストールしてしまったら?今すぐやるべき初動対応

「Chromeをアップデートしたつもりが、何かおかしい…」。

このように感じた瞬間、あなたのPCやスマホには偽物のChrome(マルウェア付きブラウザ)が入り込んでいる可能性があります。

ただし、焦って電源を切ったり、削除を試みるのは逆効果です。

ここでは、被害を最小限に食い止めるための「最初の3ステップ」を解説します。

焦って再起動しないほうがいい理由

「再起動すれば直る」と思うのは自然ですが、マルウェアにとってはそれが“定着”のタイミングです。

再起動時に、ウイルスがレジストリや起動設定に書き込みを行い、永続化してしまうケースが多く報告されています。

つまり再起動は、ウイルスに「このパソコンで暮らしていいよ」と許可を与える行為なのです。

さらに、一部の偽物Chromeは起動時に「削除妨害プログラム」を動かすため、電源を切るほど除去が難しくなります。

電源を切らず、今の状態のままネットワークを遮断して行動するのが最も安全です。

感染拡大を止める3つの初動ステップ

次の3ステップを順番に行えば、これ以上の被害拡大を確実に防げます。

ステップ やること 目的
① ネットワークを遮断 LANケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにする、またはルーターの電源を切る。 偽Chromeが外部サーバーへ情報送信するのを防ぐ。
② 大切なデータをオフラインでバックアップ USBメモリや外付けHDDに「写真・仕事データ」など必要なファイルだけをコピー。 ランサムウェアなどによる暗号化被害を回避。
③ 不審なプロセスを停止 タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)を開き、「Chromium」「eFast」「Olcinium」など見慣れないブラウザを終了。 マルウェアの動作を一時的に止める。

この3つを終えれば、あなたの環境は「静止状態」になります。

ここから初めて、削除やスキャンといった次の手順へ安全に進めます。

 

自分のChromeが偽物か?本物か?簡単に見分けるチェックリスト

偽物Chromeは見た目がほぼ本物と同じですが、細部に必ず違和感があります。

ここでは、IT初心者でも確実に判別できる「3段階チェックリスト」を紹介します。

① 見た目・アイコン・挙動の違い

まずは一番簡単な“見た目チェック”から始めましょう。

比較項目 本物のChrome 偽物のChrome
アイコンの色 明るい赤・黄・緑の3色でくっきり 全体的に青っぽい/くすんでいる
名前 Google Chrome Chromium / eFast / Browser など
起動直後の挙動 静かにホーム画面が開く 広告・ポップアップ・不審な検索サイトに誘導

特に「検索エンジンが勝手に変わっている」「組織によって管理されています」と出る場合は偽物確定です。

② 「Google Chromeについて」で確認する方法

画面右上の「︙」→「ヘルプ」→「Google Chromeについて」をクリックしてください。

ここに「Google Chrome」と表示され、自動更新が始まれば本物です。

逆に、「Chromium」や「eFast」といった別の名前が出る場合や、メニューが開けない場合は偽物です。

「名前」と「アップデート挙動」が一致しないブラウザはすべて疑ってください。

③ デジタル署名と保存場所で確実に判定

見た目で判断できない場合は、ファイルの署名とインストール場所を確認しましょう。

確認ポイント 本物のChrome 偽物のChrome
保存場所(Windows) C:\Program Files\Google\Chrome\Application AppData\Local や Program Files\eFast など
デジタル署名 署名者が「Google LLC」 署名なし、もしくは別企業(例:Chromium Authorsなど)

署名が「Google LLC」でない場合は、例外なく偽物です。

このチェックを行えば、初心者でも自分の環境を確実に見極められます。

 

偽物Chromeの削除方法と完全なクリーンアップ手順

ここまでで、自分のChromeが偽物であることを確認できたら、次は削除です。

偽物Chromeは単にアンインストールするだけでは消えず、再び復活する仕組みを持っています。

「アプリの削除」+「残骸の掃除」+「再インストール」の3ステップで、完全にクリーンな状態に戻しましょう。

【Windows】偽ブラウザを根こそぎ削除する流れ

Windowsでは、偽物Chromeが複数のフォルダやレジストリに散らばっていることがあります。

以下の手順を順に行いましょう。

ステップ 作業内容
1. アンインストール 「コントロールパネル」→「プログラムと機能」を開き、「Google Chrome」以外のブラウザ(eFast、Chromiumなど)を削除。
2. 隠しフォルダの削除 エクスプローラーに「%AppData%」と入力し、RoamingLocal内に残っている怪しいフォルダを削除。
3. ショートカットの確認 デスクトップのChromeアイコンを右クリックし、「プロパティ」→「リンク先」を確認。「chrome.exe」以外が指定されていれば削除。
4. レジストリの掃除(上級者向け) 「Win+R」→「regedit」でレジストリエディタを開き、「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Google\Chrome」を削除。

ここまで終えたら、セキュリティソフトで一度スキャンして残骸をチェックします。

「組織によって管理されています」というメッセージが消えれば、完全削除成功です。

【Mac】ライブラリと設定ファイルの徹底掃除

Macでも偽物Chromeは「Application Support」や「LaunchAgents」に潜みます。

ステップ 作業内容
1. アプリ削除 「アプリケーション」フォルダから偽ブラウザをゴミ箱へ。
2. ライブラリ確認 Finderの「移動」→「ライブラリ」→「Application Support」を開き、Google以外のフォルダを削除。
3. 自動起動ファイル削除 「LaunchAgents」や「LaunchDaemons」にある怪しい.plistファイルを削除。

削除後は、ゴミ箱を空にしてMacを再起動します。

もし再起動後も同じ挙動が残る場合は、EtreCheckなどの診断ツールで不審プロセスを調査しましょう。

【スマホ(Android・iPhone)】の削除・初期化方法

スマホの場合、偽Chromeはアプリやプロファイルとして入り込みます。

デバイス 手順
Android 電源長押し→「セーフモードで起動」→設定→アプリ→不審なアプリをアンインストール。必要なら設定→セキュリティ→デバイス管理アプリで権限を解除。
iPhone 設定→一般→VPNとデバイス管理→知らないプロファイルを削除→Safariの履歴とWebサイトデータを消去。

削除後は、必ずGoogle公式サイト(https://www.google.com/chrome/)から本物を再インストールしてください。

感染後に必ず行うべきセキュリティ強化策

偽物Chromeを削除しても、「残留ウイルス」や「漏えいした認証情報」が残っている可能性があります。

ここでは、被害を完全に断ち切るための仕上げステップを紹介します。

信頼できるセキュリティソフトでのフルスキャン方法

偽Chromeは複数のプロセスで動作しているため、手動削除だけでは不十分です。

必ずセキュリティソフトを使って、フルスキャンを実行しましょう。

ソフト 特徴
Windows Defender 標準搭載。ウイルス駆除率は高いが、アドウェアには弱い。
Malwarebytes アドウェア・PUP(潜在的に望ましくないプログラム)検出に強い。
ESET Online Scanner ブラウザ経由で使用でき、別のPCでも安全に確認可能。

スキャンは「簡易」ではなく「フル」を選択してください。

時間はかかりますが、潜伏型マルウェアを見逃さないための最重要工程です。

Googleアカウントとパスワードの安全確認

偽物Chromeを使っていた間に、Googleアカウントが盗まれている可能性があります。

対策 内容
1. ログインデバイス確認 Googleアカウントの「セキュリティ」ページ→「お使いのデバイス」で不審なログインを削除。
2. パスワード変更 感染の恐れがあったブラウザ上で入力したすべてのサイトのパスワードを変更。
3. 2段階認証の再設定 登録電話番号やメールが変更されていないか確認し、不審な設定を削除。

パスワードの変更は「ウイルス除去後のクリーンな端末」で行うのが鉄則です。

感染端末で変更してしまうと、新しいパスワードごと盗まれるリスクがあります。

個人情報やカード情報を入力してしまったときの対応策

もし偽物Chromeを使っている間に、クレジットカード番号や個人情報を入力してしまった場合、PCを直すだけでは不十分です。

「実害を防ぐための連絡」と「情報の無効化」を、今すぐ行いましょう。

クレジットカード会社・銀行への緊急連絡手順

偽物ブラウザで決済を行った、またはカード情報を保存した場合は、最も緊急性が高いです。

以下の手順で、悪用を防ぎましょう。

ステップ 内容
1. カード会社に電話 カード裏面のサポート窓口へ電話し、「偽Chrome経由でカード情報を入力した可能性がある」と伝えて停止・再発行を依頼。
2. 利用明細の確認 数百円などの小額決済があれば「テスト決済」である可能性が高いため、即座に報告。
3. ネットバンキングの確認 不審な送金や残高変動がないかチェックし、必要に応じてパスワード変更。

カード会社への電話は「24時間・365日対応」の盗難・紛失窓口が最も早く確実です。

「怪しい決済がある」と伝えるだけで、スムーズに対応してもらえます。

被害を相談できる公的機関・相談窓口

金銭被害や情報漏えいが疑われる場合は、必ず専門機関へ相談してください。

機関名 対応内容
警察(#9110) サイバー犯罪・詐欺被害の通報窓口。全国共通番号。
IPA(情報処理推進機構) ウイルス感染・偽ソフトなどIT被害の相談を受付。
クレジットカード会社 不正利用の調査・補償の可否を確認。

また、スパムメールや不審SMSが増える場合も想定されます。

メールは開かず削除し、SMS内のリンクも絶対にタップしないようにしましょう。

「情報を盗まれた」ことよりも「それを悪用されない」ことに集中してください。

迅速な通報と対応が、被害の拡大を防ぐ最大の鍵です。

二度とchromeの偽物をインストールしないための予防術

偽物Chromeを削除できたとしても、再び同じ手口に引っかかるリスクは残ります。

この章では、次回から確実に防げるように「公式URLの見抜き方」と「日常のセキュリティ習慣」を紹介します。

本物サイトを見抜くURLチェックのコツ

攻撃者は「Google Chrome ダウンロード」「Chrome 更新」などの広告を装って、偽サイトへ誘導します。

本物サイトは、URLの構造を見れば一瞬で見分けられます。

本物サイト 偽サイト例
https://www.google.com/chrome/ https://google-chrome-update.com/
https://www.google.co.jp/chrome/ https://chrome-update-now.net/

「google」が含まれていても、ドメインの直前が「google」でなければ偽物です。

また、検索結果の上部に表示される「スポンサー」「広告」と書かれたサイトは、クリックしないことをおすすめします。

広告・ポップアップにだまされないための習慣

最近は、Webページ上で「Chromeのバージョンが古いです」「アップデートが必要です」と表示する詐欺広告が急増しています。

これは100%偽物です。

本物のChromeは、自動で静かにアップデートされるため、手動更新を促すポップアップは存在しません。

“ダウンロードを勧めるサイト”ではなく、“Googleの公式ページ”からのみ入手する。

セキュリティ意識を高める3つの生活習慣

最後に、日常生活でできる簡単なセキュリティ習慣をまとめました。

習慣 効果
1. URLを常に確認する 偽サイトへのアクセスを防止。
2. 拡張機能を慎重に入れる 悪質な拡張からのデータ流出を防ぐ。
3. 定期的にバックアップを取る ランサムウェア被害時に復旧が可能。

こうした小さな習慣が、結果的に最強のセキュリティになります。

「知らなかった」から「備えている」へ。 それが、次の被害を防ぐ最大の防御力です。

まとめ:落ち着いて行動すれば必ず元に戻せる

偽物のChromeをインストールしてしまった瞬間、多くの人が「やってしまった」と感じます。

ですが、正しい手順で対処すれば、あなたのPCやスマホは必ず元の状態に戻せます。

焦らず、順序を守って行動すること。 これが最も重要なポイントです。

この記事で紹介したステップをもう一度まとめます。

段階 やること
初動対応 ネットを切断・データをバックアップ・不審プロセスを停止。
確認 本物か偽物かをアイコン・挙動・署名でチェック。
削除 偽物Chromeをアンインストールし、残留データを掃除。
復旧 セキュリティソフトでフルスキャンし、Google公式から再インストール。
防御 パスワード変更、2段階認証設定、公的機関への相談。
予防 公式URLの確認、広告の見極め、セキュリティ習慣の定着。

これらを一つずつ丁寧に実践すれば、被害は最小限に抑えられます。

そして、今回の経験があなたの「セキュリティ意識」を大きく高めてくれます。

同じように困っている人がいたら、この記事の内容を教えてあげてください。

知識は、最強の防御。 あなたの一歩が、他の誰かを守る力になります。

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