【初心者向け】0W-16と0W-20の違いを徹底解説|燃費・性能・選び方のすべて

「0W-16と0W-20って、どっちを入れたらいいの?」と迷っていませんか?

どちらも低粘度のエンジンオイルですが、実は性能・燃費・エンジン保護力に明確な違いがあります。

最近では、トヨタやホンダなど多くのメーカーが低燃費車向けに0W-16を採用し始めていますが、0W-20も依然として幅広い車種で主流です。

この記事では、「0W-16と0W-20の違い」を初心者にもわかりやすく比較し、あなたの愛車に最適なオイル選びのポイントを徹底解説します。

粘度の基本から燃費・性能の差、そしておすすめのオイルブランドまで、この1記事でまるごと理解できます。

読んだあとには「自分の車にはどっちがベストか」が明確になるはずです。

目次

0W-16と0W-20の違いを一言で言うと?

まず結論から言うと、0W-16は「よりサラサラで燃費重視」、0W-20は「やや硬めでエンジン保護重視」という違いがあります。

どちらも低粘度オイルですが、0W-16のほうが高温時でも抵抗が少なく、燃費性能を追求したタイプです。

一方で0W-20はエンジン内部の金属摩耗を防ぎやすく、走りの安定性を重視する方向けといえます。

まずは簡単比較表でチェック

「どっちを選ぶべきか?」がすぐに分かるよう、両者の特徴を表で比較してみましょう。

項目 0W-16 0W-20
粘度 超低粘度(よりサラサラ) 低粘度(サラサラ)
燃費性能 約0.3〜0.7%向上 安定した省燃費性能
エンジン保護性能 やや劣るが新世代エンジンに最適 バランスが良い
低温始動性 非常に優れる(寒冷地に強い) 優れる
採用車種 最新のハイブリッド車・低燃費車 幅広い一般車・ハイブリッド車
価格帯 やや高め 比較的安価

この比較表を見てもわかるように、0W-16は省燃費車やハイブリッド車を中心に採用が進んでいます。

逆に、0W-20は従来からの一般的な粘度で、安定した走りと保護性能を求める方にぴったりです。

エンジンオイルの「粘度」とは?初心者向けに解説

粘度とはオイルの「ドロドロ具合」を示す言葉です。

水のようにサラサラしていれば低粘度、ハチミツのようにドロッとしていれば高粘度です。

低粘度のオイルはエンジン内部の摩擦を減らし、燃費が良くなる傾向があります。

反対に高粘度のオイルは厚い油膜を作り、金属の摩耗をしっかり防ぐのが特徴です。

つまり、粘度は「燃費」と「エンジン保護」のバランスを決めるカギなのです。

「0W」と「16・20」が表す意味を分かりやすく説明

「0W-16」や「0W-20」にある数字やアルファベットには、明確な意味があります。

「0W」の“W”は「Winter(冬)」を表し、低温時の柔らかさを示しています。

数字が小さいほど寒さに強く、エンジン始動がスムーズになります。

粘度グレード 低温対応温度
0W 約−35℃まで対応
5W 約−30℃まで対応
10W 約−25℃まで対応

一方、「16」「20」は高温時の硬さを表します。

数字が大きいほど油膜が厚く、エンジン保護力が高まります。

たとえば「0W-16」は、低温でも高温でもサラサラなタイプで燃費特化。

「0W-20」は、やや硬めでエンジン保護を意識したバランス型です。

この2つの違いを知ることで、自分の車に合ったオイルを選ぶ判断基準が見えてきます。

 

0W-16と0W-20、燃費や性能はどれくらい違う?

0W-16と0W-20はどちらも低粘度オイルですが、実際にどれほど燃費や性能に差があるのでしょうか。

ここでは燃費・エンジン保護・始動性の3つの観点から徹底比較します。

燃費・エンジン保護・始動性の違いを徹底比較

燃費性能の違い

0W-16は0W-20に比べて粘度が低く、エンジン内部の抵抗をより減らせるため、燃費性能が向上します。

データでは約0.3〜0.7%程度の燃費向上が見込まれるとされています。

この差は一見わずかですが、長距離走行をする方にとっては年間燃料コストに直結する重要なポイントです。

ただし、街乗り中心では体感できるほどの差は少なく、乗り方や環境によって変化します。

エンジン保護性能の違い

粘度がやや高い0W-20は、油膜が厚く形成されるため、エンジン内部の金属パーツをより確実に保護します。

そのため、高温下や高速走行時でも安定した保護性能を発揮します。

一方の0W-16は燃費に優れる反面、極端な高温環境下では油膜が薄くなりやすく、保護性能がやや劣る傾向にあります。

ただし、最近の0W-16対応エンジンは専用設計が進んでおり、通常使用では問題ありません。

低温始動性の違い

どちらも「0W」グレードのため、低温下でもスムーズに流動し、始動時の摩耗を抑えます。

マイナス20℃での試験では、0W-16の方がわずかに流動性が高く、冬場の始動時に有利です。

寒冷地での使用が多い場合は、0W-16がより向いているといえます。

比較項目 0W-16 0W-20
燃費性能 約0.3〜0.7%向上 標準的な燃費性能
エンジン保護性能 やや劣るが新設計エンジンで最適 バランス良く安定
低温始動性 非常に優れる(寒冷地に最適) 優れる(全国的に適用可)
推奨車種 最新のハイブリッド車・低燃費車 一般ガソリン車・ハイブリッド車

0W-16はなぜ低燃費車に採用が増えているのか?

最近のハイブリッド車や低燃費車では、0W-16の採用が増えています。

その背景には、自動車メーカーが掲げる燃費基準の達成が大きく関係しています。

エンジン内部の摩擦を減らすことで、約5%程度の燃費向上が可能とされ、これは車両の改良以上のコスト効率を生みます。

また、ハイブリッド車ではエンジンが頻繁に停止・再始動するため、低温下でも素早く流動する0W-16が理想的です。

さらに、最新の添加剤技術により、低粘度でも高い耐摩耗性能が確保されています。

たとえばカストロール EDGE 0W-16は、チタンFST技術により、薄い油膜でも金属表面をしっかり保護できるよう設計されています。

0W-20がまだ根強い理由と適した車種

0W-20は0W-16より登場が古く、長年多くの国産車で採用されてきました。

そのため、ユーザーや整備士の間でも信頼度が高く、安定した性能が評価されています。

また、0W-20は「燃費」「保護性能」「耐熱性」のバランスが良く、幅広い車種で使用できるのが強みです。

とくにハイブリッド車やアイドリングストップ車など、再始動が多い車両では0W-20の性能が光ります。

項目 0W-16 0W-20
主な採用車種 ヤリス・C-HR・アクアなどのハイブリッド車 フィット・ノート・プリウスなど
特徴 超低粘度で燃費重視 バランス型で安心感がある
適正な使用条件 低燃費・寒冷地 一般走行・長距離・高温環境

燃費を最重視するなら0W-16、安心感を重視するなら0W-20

この選び方を意識するだけで、エンジンオイル選びは格段にシンプルになります。

 

あなたの車にはどっちが合う?粘度の選び方ガイド

0W-16と0W-20のどちらが自分の車に合うか、悩む方は多いですよね。

ここでは車種別のおすすめ粘度と注意点をわかりやすく解説します。

さらに、粘度を間違えたときのトラブル事例や、メーカー指定を守る重要性についても紹介します。

ハイブリッド車・軽自動車・一般車の選び方

ハイブリッド車の場合

ハイブリッド車は燃費性能を最大化するため、ほとんどが0W-16または0W-8を推奨しています。

とくにトヨタ・ヤリスハイブリッドやアクア、C-HRなどでは0W-16指定が一般的です。

ホンダ・フィットや日産・ノートe-POWERのように0W-20を推奨する車もあります。

車種 推奨粘度
トヨタ・ヤリス/C-HR/アクア 0W-16(または0W-8)
トヨタ・プリウス 0W-16(適合:0W-20)
ホンダ・フィット/フリード 0W-20
日産・ノート e-POWER 0W-20

軽自動車の場合

軽自動車はエンジンが小さく負荷が高いため、適正粘度の選択が特に重要です。

スズキ・スペーシアやワゴンRなどのハイブリッド軽は0W-16推奨ですが、ターボ車では5W-30が指定されていることもあります。

NA(自然吸気)タイプの軽自動車なら、0W-20または5W-30で問題ありません。

車種 推奨粘度
スズキ・スペーシア/ワゴンR(マイルドHV) 0W-16
ダイハツ・タント/ムーヴ 0W-20
軽ターボ車全般 5W-30

一般ガソリン車の場合

一般車は使用環境によって選び方が変わります。

  • 燃費を重視するなら → 0W-20
  • 長距離走行が多いなら → 5W-30
  • 寒冷地で使うなら → 0W-20または0W-16
  • 高回転型エンジン(スポーツカーなど) → 5W-30や5W-40

基本は「取扱説明書に記載された粘度」から選ぶのが鉄則です。

同じメーカーでも車種によって指定が異なるため、必ず確認しましょう。

粘度を間違えるとどうなる?実際のトラブル事例

「少しくらい違っても大丈夫でしょ」と思っていませんか?

粘度を間違えると、燃費の悪化やエンジントラブルにつながるケースがあります。

粘度が低すぎる場合

  • 油膜切れによる金属摩耗
  • 異音(カタカタ音・カラカラ音)の発生
  • 高温時の保護性能低下

粘度が高すぎる場合

  • エンジン回転の重さ(パワーダウン)
  • 燃費の悪化
  • 低温時の始動性低下

実際に、0W-16指定の車に0W-20を入れ続けた結果、燃費が3〜5%落ちたという報告もあります。

また、5W-30指定車に0W-20を使用してエンジン内部のクランクメタルが損傷した事例も確認されています。

「粘度を守る=エンジン寿命を守る」と覚えておきましょう。

メーカー指定粘度を守ることの重要性

メーカー指定の粘度は、そのエンジンが最も効率よく動作するために設計された条件です。

指定通りのオイルを使うことで、燃費性能・出力・静粛性・寿命すべてが最適化されます。

理由 内容
設計上の整合性 部品のクリアランス(隙間)や油路は指定粘度で最適化されている
保証の問題 指定外オイル使用による故障は保証対象外になる場合がある
燃費性能の確保 カタログ燃費は指定オイルで計測されている

取扱説明書には「推奨粘度」と「適合粘度」の両方が書かれています。

推奨粘度は最も性能を引き出せる粘度、適合粘度は一時的な代用が可能な範囲です。

緊急時を除き、できるだけ推奨粘度を使うのが理想です。

迷ったときは純正オイル+推奨粘度を選ぶ。これが最も確実で安心な選び方です。

おすすめのエンジンオイル【0W-16/0W-20別】

ここでは、0W-16と0W-20のそれぞれにおすすめのエンジンオイルを紹介します。

性能・信頼性・コスパの3点を重視し、人気ブランドから厳選しました。

ハイブリッド車やアイドリングストップ車向けの専用モデルも紹介します。

信頼性とコスパを両立した人気モデル

0W-16おすすめモデル

商品名 特徴 価格目安
トヨタ純正モーターオイル 0W-16 SP 全合成油でAPI SP・ILSAC GF-6Bに適合。純正品質でコスパ抜群。 4L缶:約4,000〜5,000円
カストロール EDGE 0W-16 液体チタン配合のチタンFST技術で、超低粘度でも高い保護性能。 4L缶:約6,000〜7,000円
モービル スーパー3000 0W-16 SP・GF-6B対応。高い省燃費性能と信頼性を両立した合成油。 4L缶:約5,000〜6,000円

0W-20おすすめモデル

商品名 特徴 価格目安
トヨタ純正モーターオイル 0W-20 SP API SP・GF-6A対応。高品質なのにコストが安く、純正の安心感。 4L缶:約4,000〜5,000円
モリグリーン プレミアム 0W-20 低価格ながらSP規格対応。全合成油で街乗りメインの方に最適。 4L缶:約3,000〜4,000円
カストロール EDGE 0W-20 FE GF6 エンジン振動を低減し、長距離走行でも安定した性能を維持。 4L缶:約5,000〜6,000円

ハイブリッド対応・アイドリングストップ車に最適な銘柄

ハイブリッド車やアイドリングストップ車は、エンジン停止と始動の繰り返しに耐える専用設計のオイルが理想です。

商品名 特徴 価格目安
カストロール MAGNATEC HYBRID 0W-16 始動時の摩耗を防ぐインテリジェント分子配合。ハイブリッド専用設計。 4L缶:約5,500〜6,500円
シェル HELIX HYBRID 0W-16 高い燃費性能と耐摩耗性を両立した省燃費ハイブリッドオイル。 4L缶:約5,000〜6,000円
カストロール MAGNATEC HYBRID 0W-20 ハイブリッド専用0W-20モデル。摩耗を70%軽減する実験結果あり。 4L缶:約5,000〜6,000円
モリグリーン HYBRID 0W-20 全合成油でILSAC GF-5相当。コスパに優れた国産ブランド。 4L缶:約3,500〜4,500円

オートバックスで買えるおすすめ商品まとめ

全国のオートバックスで購入できる、コスパに優れたプライベートブランドも人気です。

商品名 タイプ 特徴 価格目安
AUTOBACS VANTAGE SPIRIT 0W-16 合成油(API SP・GF-6B) 省燃費性能を高めた新世代モデル。低温流動性に優れる。 4L缶:約4,700円
AUTOBACS VANTAGE SPIRIT 0W-20 合成油(API SP・GF-6A) 街乗りから長距離まで安定した性能。汎用性が高い。 4L缶:約4,700円
AUTOBACS AVANTE 0W-16/0W-20 部分合成油 低価格で入手しやすく、日常メンテナンスに最適。 4L缶:約3,000〜4,000円

オートバックスでは交換サービスも同時に利用でき、店舗在庫がない場合でもオンラインで取り寄せ可能です。

信頼できるブランド×指定粘度を守ることが、最も賢い選択といえるでしょう。

まとめ:迷ったら「純正指定+信頼ブランド」を選ぼう

ここまで、0W-16と0W-20の違いや選び方、そしておすすめ商品を紹介してきました。

最後に、エンジンオイル選びで覚えておきたい重要ポイントを整理しておきましょう。

この記事のポイント3つ

ポイント1:0W-16と0W-20の違いを理解する

0W-16は超低粘度で燃費に優れ、0W-20はエンジン保護とのバランスが良いタイプです。

高温時の粘度が異なるため、燃費性能と保護性能のどちらを重視するかで選びましょう。

燃費重視なら0W-16、安心感重視なら0W-20が目安です。

ポイント2:メーカー指定粘度を必ず守る

エンジンは設計段階で指定粘度を前提に作られています。

指定以外を使うと、燃費低下・摩耗・保証対象外などのリスクがあります。

特に新車保証期間中は純正オイルを使うのが安心です。

「推奨粘度=ベストパフォーマンス」という考えを持ちましょう。

ポイント3:信頼できるブランドを選ぶ

APIやILSACの規格に適合したオイルを選ぶことで、品質と安全性が保証されます。

カストロール・モービル・トヨタ純正など、実績のあるブランドを選ぶのがおすすめです。

純正指定+信頼ブランドという組み合わせが、最もトラブルの少ない選択肢です。

長く乗るなら、定期交換とオイル選びが鍵

エンジンオイルは時間とともに劣化していきます。

見た目がきれいでも性能は落ちていることが多いため、走行距離または期間で管理するのが鉄則です。

車種タイプ 通常時の交換目安 シビアコンディション時
ガソリン車(自然吸気) 15,000kmまたは1年 7,500kmまたは6ヶ月
ガソリンターボ車 10,000kmまたは6ヶ月 5,000kmまたは3ヶ月
軽自動車 10,000kmまたは6ヶ月 5,000km
軽ターボ車 5,000kmまたは6ヶ月 2,500kmまたは3ヶ月

シビアコンディションとは、短距離走行の繰り返しや渋滞が多い運転環境を指します。

こうした条件では、通常より早めの交換が推奨されます。

オイル交換を定期的に行い、愛車に合った粘度を選ぶことで、エンジンを長持ちさせることができます。

エンジンオイルは「車の血液」です。定期的なケアこそが快適な走りを支えます。

最後にもう一度まとめると――

  • 燃費を極めたいなら0W-16
  • エンジンを守りたいなら0W-20
  • 迷ったら純正指定+信頼ブランド

正しいオイル選びと定期メンテナンスが、愛車を長く快適に保つ秘訣です。

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